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日々巡らす思索の結果をブログという形式に昇華した事によってインターネット上に常駐し始めた、日付順に並ぶ一連の文章群。人工衛星の様に電子の海に浮かぶそれは筆者の頭中世界を大いに反映する。
Posted by - 2024.04.29,Mon
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Posted by 雪花美鴎 - 2011.03.17,Thu
  地震。凄まじい地震であった。私の自宅では、本棚が倒れ、書籍が部屋に散らばった。東京ですらこの有様である。恐ろしい。だが、停電しなかったのは不幸中の幸いであろうか。だから、テレビの報道を見ることが出来た。東北地方の津波の被害を私は見た。想像を遙かに越えている。現実の出来事ではないように錯覚してしまう。それ程凄惨に町が、村が、集落が損壊している。損壊などではない、大地による迫害である。人の手ではどうすることも出来ない。長い年月経て、人々の数多の努力が堆積した生活の営みの場がいともたやすく、押し流されている。
だが私にはどうすることも出来ない。画面上で連綿と繰り返される映像を見、日常生活を送ることしか。家の目の前の公園では子供達の遊んでいる楽しげな笑い声が聞こえてくる。ここは、対照的に平和な光景だ。しかし、私はその様には朗らかにはなれない。どんよりと鬱々とした気持ちに私は支配されている。被災地の方々が苦しみながら精一杯生きていらっしゃるのに、生活に困ることなく自堕落に、何の苦労も無しに毎日を平和に生きてしまって良いのだろうか。画面を見つめる度、強い罪悪感を噛みしめている。こちらと向こうには高く高く、非常に堅固な壁がある。もどかしい。何か役に立ちたい。けれど、自分の手は、声は、映像の向こうには届かない。

昨夜、首都圏の停電情報を調べた際、心強い言葉を読んだ。 

「私達に出来るのは、普通に生きることが出来るという事の素晴らしさを実感しながら生きる事です。」

僅かに、心を固着していた糊の塊の様なものが剥がれた気がした。鉛を押し流し、温かい血が通い始めた。

そして、私は一応の結論を出した。暗く生きることは誰の為にもならない。これこそ、被災地の方々に失礼な事である。希望を持たなくてはいけない。ニュースで流される映像を見て悲しくなるだけではいけない。被災地の復興を強く祈り、信じるのだ。日常に感謝を捧げながら。

追記

「友達作戦」と題された、アメリカの支援にも私は感動した。上からの尊大ぶったものではなく、平行な、同じ地平に於ける友情の救いの手。あんなにも強大な国が、この小さな島を大切な友としてくれている。
時代は変わったのである。互いに憎みあう時代は終わった。戦争を越え、堅い絆が芽生えた。私の様な、戦争を体験していない者が、軽々しくその様に言ってはいけないのかもしれない。だが、これだけは断言出来る。

憎しみで人は救えない。憎しみで人を幸せには出来ない。
今、必要なのは、友情であり、愛である。
 
 一刻も早く復興されることを、私は深く祈っている。

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