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日々巡らす思索の結果をブログという形式に昇華した事によってインターネット上に常駐し始めた、日付順に並ぶ一連の文章群。人工衛星の様に電子の海に浮かぶそれは筆者の頭中世界を大いに反映する。
Posted by - 2024.04.28,Sun
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Posted by 雪花美鴎 - 2011.03.20,Sun
 街頭で募金活動をしている様に偽り、不正にお金を人々から貰い受ける輩がいる様である。断じて赦しておけない。腹立たしい話である。こんな時勢にも悪い奴というのはいるものだ。全く。どんな手段を使用してでも、お金を手に入れようとする。
私が聞いた話に依ると、ある偽募金者は集めたお金で、缶ジュースを買ったらしい。ちなみに集めた額は一万数千円だそうである。結構な額である。募金でこれだけ集めるには、何十人もの善意を要する。
罪悪感を覚えないのであろうか。「私には直接の支援を行う力は無いけれど、それでも役に立ちたい。こんな僅少なお金だが、それを大勢集めると、莫大な力を発揮するだろう。善意が結集し、日本に光が戻る。何重にも積層した鬱蒼たる暗い感情を払拭し、笑顔が戻る日が。」そうしてお金を託した人の思いを蹂躙するのは大罪である。刑事法云々ではなく、人間的問題である。

まぁ、その話はいい。留保しておく。同じ事を書いている人、同じ事を思っている人が沢山おられるだろう。だから、これ以上、今は書かない。

それよりも、現在書いておきたいことがある。世界に向けたご大層な文章ではない。私及びその身辺に関するものである。
私と家族は、西日本に旅行に行くことを計画している。明後日から、二泊三日を予定している。これは前々から決めていた事である。だが、ずっと前から決めていたという事実が、キャンセルをしなかった理由なのではない。
皆さんもご存じの通り、世の中にはその様な娯楽行事を自粛するムードが漂っている。多くの学校の卒業式、入学式は取りやめになったし、多くの者が、キャンセル料を払って、旅行を中止にしている。
それ故、私も何度も自分の中で、それでいいのか、それでいいのか、と反問を繰り返し、家族とも幾度も討議した。避難所で悲しみにくれ、厳しい生活をしている方々がいるというのに、旅行に行くなどというのは、申し分けなさ過ぎる、到底、旅行を楽しむ気分にはなれそうにもない。そんな思考が私の内部を席巻していた。では何故旅行に行く事にしたのか。大きく分断して、理由は二つある。

一つ目、経済的理由。現在、日本経済は地震且つ原発事故によって、大打撃を受けた。更に、大規模な消費活動が鎮静状態にあるため下がる一方だ。それに加え、停電。このままではいけない。回復しなければ。しかし未だ、兆しは見えてこない。だから、私は日本の為に西へ赴く。そして、財を消費する。日本のエンジンに潤滑油を塗る為に。私のその行動を煙たく思う人はいるであろうが、それは良いことだ、決して迷惑な行為ではない、悪い行為ではない、と私は確信している。
二つ目、心理的リセットを図る為。兆しは見えないが、恐らく四月には、多くの、学校、企業が再スタートを切るだろう。その様な時に、暗さを引きずっていてはいけない。未来に向けて邁進しなくてはならない。沢山の希望を作り出さなければいけない。

以上の理由によって、私の中で可決したという訳である。

 

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Posted by 雪花美鴎 - 2011.03.17,Thu
  地震。凄まじい地震であった。私の自宅では、本棚が倒れ、書籍が部屋に散らばった。東京ですらこの有様である。恐ろしい。だが、停電しなかったのは不幸中の幸いであろうか。だから、テレビの報道を見ることが出来た。東北地方の津波の被害を私は見た。想像を遙かに越えている。現実の出来事ではないように錯覚してしまう。それ程凄惨に町が、村が、集落が損壊している。損壊などではない、大地による迫害である。人の手ではどうすることも出来ない。長い年月経て、人々の数多の努力が堆積した生活の営みの場がいともたやすく、押し流されている。
だが私にはどうすることも出来ない。画面上で連綿と繰り返される映像を見、日常生活を送ることしか。家の目の前の公園では子供達の遊んでいる楽しげな笑い声が聞こえてくる。ここは、対照的に平和な光景だ。しかし、私はその様には朗らかにはなれない。どんよりと鬱々とした気持ちに私は支配されている。被災地の方々が苦しみながら精一杯生きていらっしゃるのに、生活に困ることなく自堕落に、何の苦労も無しに毎日を平和に生きてしまって良いのだろうか。画面を見つめる度、強い罪悪感を噛みしめている。こちらと向こうには高く高く、非常に堅固な壁がある。もどかしい。何か役に立ちたい。けれど、自分の手は、声は、映像の向こうには届かない。

昨夜、首都圏の停電情報を調べた際、心強い言葉を読んだ。 

「私達に出来るのは、普通に生きることが出来るという事の素晴らしさを実感しながら生きる事です。」

僅かに、心を固着していた糊の塊の様なものが剥がれた気がした。鉛を押し流し、温かい血が通い始めた。

そして、私は一応の結論を出した。暗く生きることは誰の為にもならない。これこそ、被災地の方々に失礼な事である。希望を持たなくてはいけない。ニュースで流される映像を見て悲しくなるだけではいけない。被災地の復興を強く祈り、信じるのだ。日常に感謝を捧げながら。

追記

「友達作戦」と題された、アメリカの支援にも私は感動した。上からの尊大ぶったものではなく、平行な、同じ地平に於ける友情の救いの手。あんなにも強大な国が、この小さな島を大切な友としてくれている。
時代は変わったのである。互いに憎みあう時代は終わった。戦争を越え、堅い絆が芽生えた。私の様な、戦争を体験していない者が、軽々しくその様に言ってはいけないのかもしれない。だが、これだけは断言出来る。

憎しみで人は救えない。憎しみで人を幸せには出来ない。
今、必要なのは、友情であり、愛である。
 
 一刻も早く復興されることを、私は深く祈っている。

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Posted by 雪花美鴎 - 2011.03.11,Fri
  スマートフォンというものを購入した。様々な機能が付いている。付き過ぎている。これは到底、私の手に負える代物ではない。難解である。なかなか使いこなせない。
 だが、便利といえば、便利だ。調べものをする際に、いちいちパソコンを起動する必要はなくなった。しかし、その便利さに応じて、矢鱈に手間が掛かるようになった。私は、購入してから、携帯電話としての機能に慣れるまでに、貴重な、十何時間もの時間を浪費した。全くの無駄であった。目も疲れた。乾いて乾いて、目がゴリゴリした。
 その同じ時間の間に、何が出来ただろうか。本がかなり読めたであろう。読んでいたら、今より知性が育まれていたかもしれない。何しろ、私がしていた事と言えば、前傾姿勢を取りながら、つるつるした黒光りする板を持って、有益なことを何も考えず、突っついたり、撫で回したり、さすり回したりしていただけであるから。
 つまり、私が言いたいのは(非常に逆説的であるが)便利すぎるものは、かえって不便であるということである。そんなに何もかも詰め込んじゃあいけない。鬱陶しいだけである。
 しかし、何か新しいものが放つ魅力には、抗い難いものがある。多くの人が使っていると尚更欲しくなる。だから、買ってしまい、そして幻滅、後悔する。
 何事も程々が良いのである。結局はそれに行き着く。最終真理なのかもしれない。財産も感情もそうである。お金は無いと困るが、ありすぎると、醜い欲がでて、堕落する。激しい感情は他者を傷つけ、自分も負傷してしまう。それと同様、付きすぎた機能は、機能の多さ故に、生活を便利にし、無駄な時間を短縮するという本来の意図を消失し、ただの時間消費機と化す。
 星新一の小説に、この様なものがあった。家事ロボットを購入したはいいが、そのロボットというのが、厄介なもので、頻繁に充電やらメンテナンスやらをしなくては、正常に働かない。メンテナンスはお金が掛かるし、面倒である。だからといって、それを怠ると、失敗をやらかし、余計に仕事を作ってしまう。そうして、便利さと厄介さのどん詰まりに主人公は立たされる、という作品だ。正しく現代の状況を描いていると言えるだろう。
 便利過ぎる製品のややこしい設定に時間を奪われ、活動時間が省略された脳髄が退廃していく。困ったものだ。

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Posted by 雪花美鴎 - 2011.01.18,Tue
  タイガーマスク運動の一連の世情に関し、最近私は感じている。何かおかしい、ずれているのではないか。確かに最初の頃の運動は、素晴らしいものであった。私もそれを見て、心が洗われるような思いをした。感動したのだ。純粋な、人が持っている善なるものの存在を垣間見た気がした。
しかし、最近のその運動には少々疑問を持っている。行為者はマスコミに取り上げられ、影のヒーローとして、束の間の栄光を得る。そんな快楽を得るために彼らはしているのではないか、とすら思えてしまう。本心から寄贈している人も中には大勢いらっしゃるであろう。しかし、マスコミの煽りとそのような間違った寄贈者が合わさってしまうことで、彼らの心は埋もれてしまっている。残念なことだ。

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日付という機能を付され、綺麗に配列された数字の序列
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